時間泥棒の思い出

アイドルヲタクがツイッターでは文字が足りない時に書く独り言です。あなたの貴重な時間を泥棒します。

やめてしまったピアノ教室

私は昔ピアノを習っていた。

 

駅の近くにヤマハ音楽教室があって、マンツーマンで週に1回くらいレッスンをするというようなものだった。

 

練習したピアノを披露する発表会もあるのでしっかり練習しなくてはならなかったが、私はピアノの練習をレッスン以外でほとんど行わなかった。

 

なぜならピアノが大嫌いだったからだ。

 

私は長男だったので、親が張り切って習い事をいくつかやらせていた。

その中の1つがピアノだった。

 

ピアノが弾けたらかっこいいとか、音感を養ってほしいとか色んな理由があって習わせていたみたいだが残念ながらピアノを好きになることができなかった。

 

嫌いな理由はピアノを弾くのが苦手とか、ぜんぜんうまくならないとかそういう理由ではなかった。

 

むしろどちらかというとセンスはあったほうで、レッスン以外家で全く練習をしなかったのに同年代の子と比べても劣らないくらいにはピアノが弾けていた。

 

一緒のスクールに妹も通っており、妹はしっかり練習をしていたのだが自分のほうがうまく弾けてしまっていた。

そんな感じだったので親はこの子はピアノの才能がある!と思って通わせていたのだろう。

 

そんなピアノがなぜ嫌いだったかというと、ピアノは女がやるものだ!と思っていたからである。

 

当時の自分の周りの環境だと、ピアノを習っている子は女の子が多かった。今となっては別になんとも思わないしむしろラッキーじゃんくらいの感じなのだが、当時はそれがとてつもなく嫌だったのだ。

 

その理由は私の名前にある。

 

私の名前は女の子にもつけることがあるような中性的な名前だ。

というかどちらかというと女の子につける場合のほうが多いと思う。

今でこそとっても気に入っている自分の名前だが、当時はそれが原因で女ー!とか◯◯ちゃんとか言われたりしてバカにされたりして自分の名前がすごく嫌いだった。

 

幼稚園の時すごく体が弱くて週一で病院に通っていたのだが、そこで最後に処方箋をもらう時に男の子はけろけろけろっぴ、女の子はハローキティの袋に入れて処方箋が出されるというシステムがあった。

 

しかし名前が女の子っぽいせいで、たびたび女の子と間違われてハローキティの袋で薬が渡されるということがあった。

これがたまらなく嫌で泣いてぐずって薬を受け取らず親をよく困らせたりもしていた。

 

そんなこともあって女の子っぽいものがとっても嫌いだった。

赤いリュックサック、かわいいキャラのキーホルダー、りぼん、なかよし、そういったものは全部避けていた。おジャ魔女どれみは誰にも言わずに内緒でこっそりみていた。

 

自分の中でピアノは女の子がやる習い事だった。だからピアノを習っているとがとっても恥ずかしかったし、それをからかわれるのがたまらなく嫌だった。

 

そんな気持ちでいやいや続けていたので、ついに嫌になってピアノをやめてしまった。

 

今では弾き方を忘れて全然弾けなくなってしまったピアノ。

変なプライドを捨ててしっかり練習していたら自分の趣味であり特技になっていたんだろうなと思う。

 

今は大人になって変なプライドもなくなったし、周りの目を気にせずに自分のやりたいことを素直にやっていけたらなと思う。