時間泥棒の思い出

アイドルヲタクがツイッターでは文字が足りない時に書く独り言です。あなたの貴重な時間を泥棒します。

届かなかったラブレター

突然だが、皆さんは異性に手紙を書いたことがあるだろうか。

 

私はアイドルヲタクになってからはたびたび手紙を書いているのだが、別にもともと手紙を書いたりなどはするようなタイプではなかった。

 

ただ、はじめて女の子に手紙を書いたときのことは今でも覚えている。 

 

 

私は小学校のころは足が早かったので自分で言うのもあれだが結構モテた。

ryune04.hatenablog.com

 

そして、あすかちゃんという女の子と仲良くしていた。

(このときの話は気が向いたら別の記事に書きます。)

 

あすかちゃんは私の初恋の相手だった。

私に好意を持ってくれていて、クリスマスに手作りの手編みのマフラーをもらったり、当時流行ったかわいいアンケート用紙みたいなやつに気になる人の欄に私のイニシャルを書いてくれたりしていた。(画像参照)

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ただ、当時は小学生で女の子と付き合うというシステムが全く理解できていなかったため2人でデートをしたりとかそんなことは一切しなかった。

いや、本当はちょっとわかっていたんだけれど誘うのが怖くて誘えなかっただけなんだけど。

なので、交際しているというよりはあくまでただの両思いというめちゃめちゃプラトニックな関係だった。

 

そして私達は中学生になった。

中学校は自分の通っていた小学校も含めた付近の複数の小学校の生徒が全部一緒になるような形だった。

 

人数も多かったので、私とあすかちゃんは別のクラスに振り分けられてしまった。

クラスが違うとなかなか話す機会も無く、私達はどんどん疎遠になっていった。

 

中学に入ってしばらくすると、私とあすかちゃんが付き合っているみたいな噂が流れた。

当時は思春期真っ只中の中二病だったので、周りにからかわれたりするのが嫌で

「べ、別に付き合ってねーし。」

みたいなことを言ってしまった気がする。

 

そんな状況は相手も同じだったのか、私のそんな言葉が伝わってしまったのか、私達は廊下であってもお互い言葉をかわさずにどこかよそよそしい態度をとるようになっていた。

 

日に日に離れていく2人の心の距離。正直めちゃめちゃ焦っていた。

ここで男らしく校舎裏に呼び出して気持ちを伝えられればよかったのだが、チキンな私にはそんな勇気はなかった。

 

そして思いついたのが手紙である。

 

今の私の気持ちを手紙で伝えよう、ちゃんと言葉にしようと思い一生懸命何度も何度も書き直して汚い字で埋め尽くされた手紙が完成した。

手紙でも照れが出てしまって、好きとか大切に思ってるとかそんな言葉はかけなかったけれど、自分なりに相手に対する気持ちを頑張って書いた。

 

それから手紙を鞄に忍ばせて、渡すタイミングを何度も何度も狙った。

手紙を渡したことがバレたら恥ずかしいので絶対に相手が一人のときじゃないとだめだなんてことを思いながらタイミングを待っていると一ヶ月、二ヶ月、どんどん時が過ぎていった。

 

私はもう完全に心が折れてしまい。手紙を渡すことも気持ちを伝えることも諦めてしまった。

 

 

そして、この手紙の処分に困った。

不用意に家のゴミ箱なんかに入れて親に発見されようものなら、もう家の玄関は二度とくぐれない。

 

悩んだ挙げ句、泣きながら文字が見えないくらいビリビリにやぶいて近所の森みたいなところに紙吹雪みたいにして撒いた。

いや普通にコンビニとかに捨てればいいじゃんと今考えれば思うのだが、なぜか森に撒いた。意味がわからない。

 

それが森の主の怒りに触れたのか、それから大学4年になるまでまったくといいほど女の子に相手にされず彼女ができなかった。

その彼女にも振られてしまったし、今も女の子に全くモテないので、実は森の主の怒りは今現在もおさまっていないのかもしれない。

 

こうして私の初恋だったあすかちゃんとの関係は1度も手をつなぐことすらしないまま自然消滅という形で幕を閉じた。

中学校1年生の夏のことだった。

 

それからお互いそれぞれ別々の学校生活を送り、変に意識をすることもない普通の友だちのような関係になった。

 

中学校3年のある日、あれはたしか塾の帰り道だった。

家に帰ろうと1人で歩いていると、たまたまあすかちゃんと道端でばったりあった。そこで、学校のことや進路の話などいろいろな話をした。

 

そんな話の中で、突然あすかちゃんが

「私りゅーねくんに振られちゃったからなー。」

なんて笑いながら言った。

 

私はこの言葉に本当にびっくりした。意気地のない自分が失望して振られたと思っていたのにあすかちゃんのほうは私に振られたと思っていたのだった。

なんだかとってもとっても申し訳ない気持ちになった。

 

そのときにはもう私はあすかちゃんへの好きな気持がなくなってしまっていたので、笑ってごまかしてそのままお別れした。

 

気持ちというのは言葉や態度に表さないと、思っている以上に伝わらない。

壊れるほど愛しても、I love youさえ言えなければ1/3も伝わらないのだ。

 

そういう愛情表現を怠るとお互いの勝手な思い違いでどんどん気持ちは離れていってしまう。これは本当に悲しいことだと思う。

 

みなさんも周りに好きな人や尊敬している人がいるのであれば、ぜひ言葉や態度でそれを伝えて欲しい。