万引き家族という映画を見たので、感想文を書きたいと思う。
書き終えた今公開するのを躊躇うほど殴り書きで脈略がめちゃくちゃな感想文になってしまったので、しっかり映画の内容をなぞりたい人はちゃんとしたレビューをみることをオススメする。
現在上映中の作品ということもあるので、細かい内容とかあらすじについては極力触れないようにしたいが、 ネタバレなしで感想を書くというのは無理なので、できれば映画を見た上で本記事をみていただけると幸いだ。
まずこの映画のタイトルについてだが、「万引き家族」という非常に強烈なものになっている。
最近流行りの言葉でいうならパワーワードってやつになるのだろうか。
万引きという犯罪の名称の後に家族がついて万引き家族。
私はこのタイトルを見ただけで気持ち悪さというか、なんともいえない違和感を感じた。
私は、万引きに対して個人でするものというイメージを持っている。
子供が親の愛情不足で万引きする。主婦が退屈な日常の中で刺激を求めて万引きする。自分が欲しいものがあるから万引きする。
万引きをする人の理由は上記のようなものが多いイメージだ。
私が普段ニュースをみないということもあるのかもしれないが、家族ぐるみで万引きに関与しているというような話は聞いたことがない。
なので万引き家族という言葉をとっても異常に感じてしまったし、気になった。
そしてこの映画は見る前から、ハッピーエンドにならないだろうと思って劇場に足を運んだ。
現代社会において、万引きという犯罪はどのような理由があろうと許されない。
となると、万引きをしている人間が幸せになるという結末の映画は日本ではまず上映できないだろう。
犯罪を肯定して助長する結果になりかねない映画を日本中の劇場で放映するということは国の何らかの組織が許さないと思われる。
そんなことを考えながら劇場の足を運んで、映画を見た。
結果、映画のタイトルを見た時に感じた気持ち悪さというかなんともいえない感情は解消されるどころかもっと大きくなっていた。
ちなみに、映画はもちろん一人で見に行った。
万引き家族という映画の話を彩菜ちゃんとしたすぎるという理由で見にきたのだけれど、客層の年齢層がいい感じで高くてカップルが少なくてとても救われる。ただ、映画を観終わった後すぐファミレスなんかで感想をぶつけあえる一緒に映画を見に行ってくれる彼女が欲しいという気持ちに嘘はつけない。
— りゅーね🍓 (@ryune04) July 1, 2018
この映画、万引き家族というタイトルだが親と子は血が繋がった関係ではない。
リリーフランキー演じる父親にあたる人物は、日雇いの仕事をしているがそれだけでは生活していくのが苦しいので万引きや車上荒らしをして生活をしていた。
そんな中で、愛情を受けていない子供を拉致して本当の家族のように愛情を注いでいた。
家族で一緒に海にいったり遊ぶシーンは本当に微笑ましく、子供に本当に愛情をもって接している。
これによって万引きという絶対に肯定してはいけない悪が、なんだかある種の正義のように感じる人もいるだろうしその手のレビューもたくさん投稿されていた。
しかし私は素直に微笑ましいとか暖かい家族だなとかという感情以上に嫌悪感や違和感を感じた。
これは、私の「他人に迷惑をかけるくらいなら自分が多少不幸になった方が幸せ理論」に反するからだろう。
他人を不幸にしてしまった場合、そのあとどんなにいいことがあってもやっぱりもやもやした気持ちになってしまう。
あの人は今怒ったり悲しんだりしているのに、自分は幸せになる権利なんてないと思ってしまうのだ。
それにくらべると自分の多少の不幸は自分さえ納得してしまえば解決する問題だ。
手に負えないレベルの不幸だとそんな余裕はないけれど、ちょっと我慢すればいい程度の不幸なんて誰かの幸せになるためだったらそれは幸せだったりもする。
万引きや車上荒らしなど、誰かを不幸にして得たお金やものを自分や自分の子供のために使う行為がすごく嫌だった。
やっぱり仕事を一生懸命頑張って家族のために汗を汗を流し、社会貢献の対価として健全に手に入れたお金で家族を養うことが愛情だと思う。
養うといえば、皆さんは小さい頃「将来何人子供が欲しい?」なんて話を友達なんかとしたことはあるだろうか。
私はしたことがあって、周りは「私は一人っ子で兄弟が欲しかったから2人!」とか「自分は3人家族だから3人!」とか答えていた記憶がある。私も「3人兄弟なので3人!」と答えていた気がする。
今同じ質問を大人になった友達にすると「1人が限度かな。。」とか「2人がギリギリ」みたいな言い方をするようになった。
これは、大人になって自分の収入から子供を養うというリアルな視点で考える必要がでてきたからだろう。子供を育てるのはとってもお金がかかる。愛情という綺麗事だけでは子育てはできない。
これは私の意見なので否定的な意見を持つ方がいるのを承知で書くが、私は自分の子供に不自由な思いをさせるくらいなら子供は持たないようにしたほうがいいと考えている。
たくさんは買ってあげられないかもしれないけど流行りのおもちゃは買ってあげたい。
大人になった今でもベイブレードやミニ四駆の話をするのはとっても楽しいんだから、子供の時に周りのみんなと同じように流行りのおもちゃで遊ぶ経験というのはとってもとっても大切なことだと思う。
習い事もさせたいし、大学にだって行かせてあげたい。
本人が望むことを、わがままの範囲を超えない程度に叶えてあげたい。
そういうことを考えると、現在の私の収入では残念ながら1人が限界だろう。
その1人だって私の趣味を全部我慢して節約してやっとというところだ。
でも結婚するからにはその覚悟を持って結婚したいし、まだその覚悟が完全に持てていないから本気で婚活みたいなことを始められていないのだと思う。
自分の能力や現状は自分が知っておくべきだし、それを考えながら人生設計をしていくべきだと思う。
だから、たまにテレビで貧乏大家族みたいな放送していると大変そうだなあとかいう感情の前に親がしっかりと自分の行動に対する責任を持って欲しいという感情をもってしまう。
幸せはお金や学歴や仕事だけじゃ決まらないけれど、自分の子供には選択肢が少ない人生を歩んでほしくはない。
愛情はとっても大切だし、多分一番大切なことなのだけれど、それだけじゃ自分の子供が幸せになるための努力としては足りないと思う。
だから、私には万引きをして学校にも行かせない尊敬できない親の元で幸せになれるというイメージが全く湧かなかった。愛情はあるけど環境が圧倒的に悪すぎる。
しかし難しいのが、拉致をする前の子供たちの本当家族は、子供を育てるお金はあるんだろうけど子供に対する愛情がなかったという点である。
その証拠に、拉致した子供達は一度も帰りたいという言葉を口にしなかった。
そういう観点から見ると、犯罪を犯していたとはいえど子供たちに短期的な幸せを与えていた部分はあるのかもしれない。
だから拉致に関しては法律という点からみると悪かもしれないが、絶対的な悪でなないのかなと思ってしまった。
とかここに書いた以上にいろいろなことを見てる間ずっとぐるぐる考えていた。
感想がまとまってなくて非常に申し訳ないのだが、私の文章力がないのに加えて頭のなかがぜんぜん整理できないほどいろいろ思うところがあったということなのでご容赦いただきたい。
自分の価値観を見つめ直す機会になる点や、役者さんたちのリアルすぎる演技が見れたという点で、この映画を見たのはとってもよかったと思う。
最後どうなるかはあえて書かないので、興味を持ったら劇場に足を運んで自分の目で見て欲しい。