隣に住んでいる女の子がめちゃめちゃかわいい
そんなライトノベルかエロ漫画でしか起き得ないことが今現実に起こっている。
かわいいと判断するには、性格、容姿、体型、身長などいろいろな要素があると思うがその全てが素晴らしいのである。
引っ越してきたのは今年の3月頃。それまで隣には男性が住んでいた。
私がここ烏山に引っ越したのはかれこれ5年くらい前、社会人1年目なのでとりあえず遅刻だけはやばいと思って会社から近いかつ家賃がそこまでお高くない場所を探していたらここが最適だった。
そうして住んだ烏山。一応挨拶しておこうと思って大家さんと隣の家には菓子折を買って挨拶に行ったのである。
大家さんには無事挨拶できたのだが、隣の人はなんど伺ってインターホンを押しても出てこない。そう、ここは東京。みんな隣の人が引っ越してきたとか毛ほども興味がないドライな街。なんとも言えない気持ちで菓子折を自分で食べたことは今でも覚えている。
そんなお隣さんが、何が理由かわからないが引っ越しをすることになった。
大きなトラブルもなく、騒音などもなかったのでいいお隣さんだなーと勝手におもっていたので残念だなーという気持ちだった。
そういや、帰りにご機嫌でGAROの曲を影山ヒロノブのモノマネしながら歌って帰ってきたら2階に住んでる住人とがっつり目があったことを今思い出した。彼には早急に引っ越して欲しい。
まあ余談はさておき、隣人がしばらくいない状態がしばらく続いてやったー快適だなーなんておもっいたら何やら引っ越しのトラックがきて荷物を運んでいるようだった。
隣にだれか引っ越してくるのかなー、変な人じゃないかなーと心配でしかなかった。
あるとき会社から帰ってきて家で人行き着こうとすると
「ピンポーン」
とチャイムがなった。
チャイムを鳴らすのは宅急便、宗教勧誘か、浄水器やらネットの営業。
宅急便を頼んでなかったので、めんどくさい勧誘かなーとおもって適当にガチャっとでるとそこには身長小さめの女の子が立っていた。
「先日隣に引っ越してきました。これどうぞ。これからよろしくお願いします。」
そういうと彼女は菓子折を手渡してきた。
僕は「あ、わざわざすみません。何かあったらなんでも行ってくださいね。」
と爽やかスマイルで挨拶して。そこから会話は盛り上がり、ラインを交換した。
そして、その日の夜遅くまでラインで盛り上がりこんど食事でもどうですか、という展開にしたかったのだが現実はその真逆だった。
「あ、あの、よろsくおねがいします。」ガチャ。
そういって私はさっさとドアを閉めてしまったのである。本当に感じが悪い。
というのも玄関が人知を超越したレベルで散らかっており、これを見られたら人生が終わると思いとにかく早くドアをしめたくて雑に扱ってしまったのである。
翌日会社に出社して仕事をしているとためいきばかりでる。
どうして自分はあんな対応をしてしまったのだろうと後悔の波がどんどん押し寄せてくる。
このご時世、女性の一人暮らしで隣に挨拶するなんてそれはもうリスクでしかないのに怖い思いをして勇気を出してきてくれた挨拶に対してあの対応。人間としてあってはならないだろう。
そんなこんなで2日くらいもやもや過ごしていたが、これはもう素直に本当のことを話して菓子折をもって謝罪しに行こうということになった。
そのことを会社の同僚(女性)に相談したら、うーん。みたいな反応をされたがまあもうこれは考えていても仕方ないと思い行動に写すことにした。
京王ストアのお土産売り場で1時間くらいなやんで、なんかうまそうなチョコクランチをかった。
そうして意を決してインターホンを押した。心臓はバクバクだった。
「ピンポーン」
でない。
「ピンポーン。ピンポーン。」
何度押しても出てこない。
正直ホッとしている自分がいた。
そうして思いついたのが手紙である。
幸いギャングパレードのユメノユアちゃんい書いた時に使ったかわいいうさぎのレターセットが家にあった。
個人的にはもっとお堅い感じの手紙が良かったが、もう時間がない。これを逃したら多分自分は心が折れてまた菓子折を自分で食べることになるだろう。
今回のお菓子は自分で美味しそうとおもって選んだチョコクランチだ。はっきり言って食べたい。チョコクランチは大好きだ。
だがそれはだめ、本当に虚しくなることを知っているから。これは渡すために買ったチョコクランチであって自分が食べるためのものではないのだ。
そんな感じで勢いのまま手紙を書いた。
内容は、この前は雑な対応すみません。これからよろしくお願いします。世田谷区は指定のゴミ袋等ないので、ダイソーとかで安い透明のゴミ袋かったらいいですよ。みたいなことを書いた。
ゴミ袋の件は自分が引っ越した時だれも教えてくれなくて結構困ったので書いておいた。
菓子折のおしゃれな袋に汚い字の手紙を入れてドアノブにかけておいた。
翌朝通勤の時にドアノブをみたらなくなっていたのできっと受け取ってくれたのだろう。
ああこれで自分の気は晴れた。もう隣の人と関わることはないが、自分の中のもやもやはなくなった。自己満足かもしれないしかえって迷惑だったかもしれないが許してください、全部僕自身のためにやったことなのです。
そんなこんなで自己満足したので普段通りの生活が戻ってきた。
隣の女の子のことは忘れて普段通りの日常を送っていた。
そんなある日、郵便受けを見ると手紙が入っていた。
開いて見るとめちゃめちゃ綺麗な字でありがとうございました的なことが書いてある。
ゴミ袋のこと、教えてくれてありがとうございますとも書いてある。
隣の子からだった。
もう本当に感動してしまった。天使はいたんだなと。
しかも手紙の最後に名前が書いてあって、名前の感じにふりがながふってあったのである。これはもう下の名前でよんでいいということなのだろうか。とにかく頭が混乱した。
しかし、隣に住んでいるからこそ慎重にならなくてはならない。
ここで変な勘違いをして馴れ馴れしくまた挨拶にいくなどということは絶対にしてはいけない。怖がらせる可能性があることは絶対にしてはいけないのである。
そんなことをしたら隣にいるからこそ逃げられないしとっても辛いだろうから。
だから、これ以上はなにもしないことにした。
するとしたら偶然あった時に挨拶をするくらいだろう。
それでいいのだ。彼女には幸せになって欲しいと心から思うが、彼女を幸せにするのは自分ではなくていいと思う。
それよりも彼女を不幸にすることだけは絶対にあってはならないのである、だからこそこのままずっと彼女とはなにもないだろう。
今はただただ、彼女の幸せを願います。